国内外モデルメーカーの販売代理業務や、nunuなどとのダブルネーム製品の開発や販売などで広く知られるプラッツですが、じつは独自開発によるプラスチックモデルも発売しているんです。飛行機模型ファンから高い評価を得ている、1/72スケールの自衛隊機シリーズが「それ」です。
2012年2月発売のT-33 シューティングスターにはじまり、2013年11月には三菱 F-1、2015年7月にはF-15J イーグル、そして2018年12月には富士 T-1 初鷹を発売。当たり前と言えば当たり前ですが自衛隊機は日本での人気が高く、各モデルメーカーより様々なキットが発売されていますが、その中には古いキットも多いため、「2000年代のクオリティをもって新しく手掛けてみたい」という意向に基づいた製品化が成されています。
なお、「これがプラッツ製1/72自衛隊機シリーズの特徴だ」という要素を語るのはなかなかに難しいのですが、どのキットも「愛情の塊」のような存在で、製品化をあわてて急ぐような真似を一切せず、腰を据えてキット化の対象とじっくり向き合っているのが飛行機模型ファンには伝わっているはず。
また、これまで製品化してきた実機は世に出てから時間が経っているため、実機の取材がしやすいだけでなく、現役自衛隊員や自衛隊OBに設計の監修に入ってもらうことによって、より実機に近いプロダクトに仕上がっているところもプラッツ製1/72自衛隊機シリーズの特徴です。
とくに今回紹介するF-15J イーグルは、既存の他社製品が再現できていなかった機首の形状やラインの再現に長けているのがポイント。さらに、エンジンノズルのパーツも少ないパーツ点数ながら高い精度で再現されており、機体の形状はもちろん、脚やコクピットなども大きな見どころとなっています。
プラッツ代表曰く、プラッツ製プラスチックモデルのイズム(主義)は「組み立てやすさと出来上がりのリアル感の両立」とのことですが、手前味噌ながら1/72 F-15J イーグルではそれが見事にクリアされていると言えるはずです。
それではキットと実機の説明に移りましょう。
今回の新製品は既存キットである1/72 F-15J イーグルをベースとし、2024年9月23日に開催された小松基地航空祭に登場した、航空自衛隊70周年記念塗装機を再現したキット2種の紹介となります。
実機のF-15J イーグルは、1974年に実戦配備がはじまったアメリカ空軍のF-15Cをベースとし、航空自衛隊独自の装備を施した機体。独自の戦術電子戦システム(J/TEWS)や、独自のデータリンクシステムを搭載しており、1982年に部隊配備が開始され、日本の空の防空を現在でも担う主力機となっています
そんなF-15J イーグルを運用している基地の航空祭では、しばしば記念塗装機が製作され、展示飛行が行われています。2024年9月23日に航空自衛隊小松基地で開催された航空祭では、第303飛行隊と第306飛行隊のF-15J イーグルが航空自衛隊70周年を記念した特別塗装機として我々の目の前に出現したのです。
第303飛行隊の機体はコクピット周囲や翼端に北陸新幹線をイメージしたカラーが施され、背中には“ファイティングドラゴン”のイラストが描かれており、その迫力ある姿が多くの注目を集めました。
これに対し、第306飛行隊の機体は、70周年(人間でいう古希)を象徴する紫をベースに、日本の国花である桜と、石川県の県鳥であり第306飛行隊の部隊マークでもあるイヌワシをデザインした和テイストの姿でこちらも同様に多くの注目を集めました。
プラッツはその特別塗装機に注目しモデル化を決定、件の特別塗装はイタリアのカルトグラフ社製による高品質なシルクスクリーン印刷による大型デカールで再現することに(どちらの機体も航空祭と航空祭終了後に、実機取材を行っています)。
その仕上がり具合はぜひともキットを手に取って実感していただきたいのですが、前述した「組み立てやすさと出来上がりのリアル感の両立」に加え、「特別塗装機ならではのゲームやアニメに登場しそうなド派手な格好よさ」が必ずや貴方にも伝わるはずです。
プラッツ 1/72 航空自衛隊 F-15J イーグル 第303飛行隊 2024 小松基地航空祭 記念塗装機 プラモデル AC-94 4,620円(税込)
プラッツ 1/72 航空自衛隊 F-15J イーグル 第306飛行隊 2024 小松基地航空祭 航空自衛隊70周年記念塗装機 プラモデル AC-95 4,620円(税込)
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