1994年のツーリングカーレースを最後まで盛り上げたマシンをモデル化
2021年2月に発売したばかりのプラッツ/nunuの最新作、1/24トヨタ・コロナST191 1994年 JTCC インターナショナル鈴鹿500km ウィナーのプラモデルキットをご紹介。
日本のツーリングカーレースがJTCからJTCCに変わった最初のシーズン、1994年にトヨタが送り込んだのがST191コロナでした。すでに先行して開催されていたイギリスのBTCCで活躍していたマシンをトヨタが持ち込んだものでした。
その1994年シーズンのチャンピオン争いは最終戦までもつれ込みます。トヨタのコロナ勢同士の戦いを最後まで盛り上げた一人が、トム・クリステンセンでした。
今回のモデルはそのクリステンセンのマシンを再現しています。
では、まずはキットの概要。
すでに手にされているモデラーの方もいらっしゃるかもしれませんが、おなじみのプラッツ/nunuテイストで仕上げられたキットです。
基本的に外観を再現したプロポーションモデルですが、シャシー下面やコクピット内部はしっかりと表現され、熱い走りが蘇ります。
まずはボディを見てみましょう。
背の高い大柄のスタイル。当初は空力的に不利なのではとも言われたようですが、足回りなどのセッティングでシリーズをリードしていきました。
曲面で構成されたスタイリングを前後バンパーを別パーツ化してリアルに表現しています。
改造範囲が厳しく制限され、エアロパーツなどもない時期のボディはおとなしい感じ。市販車のイメージそのままですね。
そして、ウインドウパーツはこのキットも外側から取り付けるタイプです。組み立てやすい方法だと思うのですがいかがでしょうか?
続いてシャシー関係のパーツを見てみましょう。
シャシー裏面のディテールはしっかりと彫刻表現が施され、前後サスペンション、排気管などが別パーツで取り付けられ、仕上がりは立体感も十分です。
タイヤのパーツはテーパーがつけられたタイプ。車高を下げて路面にをしっかり捉える雰囲気が再現されます。
そして、インテリアパーツを見てみましょう。
フロアパーツと左右のドア内張りパーツで基本構成されます。ABCペダルやシフトレバー、小火器など、フロアのディテールとともに細かなパーツもしっかりと再現しています。さらに、コンペティションモデルならではの緊迫感を醸し出すのがロールバーです。3つのパーツで構成され、組み立ては手軽ですが、俄然、レーシングカーの雰囲気が広がる仕上がりが楽しめます。
このキットではホイールとドアミラーは新規パーツになっています。チームごとに違っていたディテール部分を正確に表現しています。
さて、お楽しみのカラーリングには大型のデカールシートが用意されています。
カラフルな塗り分けですが、ボディはまずホワイトを塗装し、リアフェンダー・トランクなどの車体後部をイエローに塗っていただけばあとはデカールでOKです。
クリステンセンが優勝した94年の鈴鹿500kmでのマーキングだけでなく、チャンピオンが決まった最終戦富士スピードウェイでのインターTECでのマーキングも用意しています。
もちろん、どちらもチームメイトの黒澤琢磨選手のカーナンバーなども用意していますから、どれを選ぶかも悩みますね。
このキットにももちろん他のプラッツ/nunuキットと同様に専用のディテールアップパーツセットが用意されています。
エッチングパーツの他、シートベルト素材、さらに、金属挽物で作られたコネクタバルブのパーツがセットされています。キットと合わせてご利用いただきたいセットです。